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NTTドコモが「グリーン基地局」のフィールド実験を4月から開始しました!

2013,05,03(Fri)

2011年3月11日、東日本を襲った地震と津波、そして原発事故。電気やガス、通信といったライフラインも大きなダメージを受けました。携帯電話のネットワークも同様です。
携帯電話の通信・通話のための電波を中継するところを「基地局」と言いますが、NTTドコモの基地局で言うと地震発生翌日の3月12日時点で全国6720の無線局がサービスを中断しました。災害直後に携帯電話が不通になる原因として「停電」がありますが、災害発生時に停電になってしまうと基地局への電源供給も絶たれ停波状態となり、携帯電話が使えなくなってしまいます。
その東日本大震災の時の教訓をもとに災害時でも長時間対応可能で電力不足が心配される時期にも対応できる基地局をと、NTTドコモは太陽光発電システムと蓄電池を活用した「グリーン基地局」を開発し、この4月から東京・神奈川・山梨の3箇所の基地局をグリーン基地局化し実証実験を開始しました。

 

<左から東京都・神奈川県・山梨県に設置したグリーン基地局のフィールド試験局>出典:NTTドコモ

 

「グリーン基地局」とは太陽光発電システムによって自立的に日中の電源を確保する携帯電話基地局です。災害時に停電になった場合でも太陽光発電単独で携帯電話基地局を運用し、日中の携帯電話の通話を確保するとともに、余った電力は蓄電池に蓄えて夜間や雨天時に備えることが可能です。

 

設置されているパネルは1枚の発電量が233Wのものが18枚で最大4.19kwの発電が可能ですが携帯電話基地局の最大消費電力は2.0kwであるため、太陽光発電単独で充分運用が可能となります。更にそれまで使用されていたものと比較して2倍以上の容量を持つ蓄電池を備えているため、夜間や雨天など太陽光発電で電力が賄えない場合でも14~16時間程度の長時間のバックアップが期待できます。
また、太陽光発電や蓄電池等の設備を追加することでそのほかの既存の基地局もグリーン基地局化することが可能で、この実証実験も今年9月までに関東甲信越地域で合計10箇所に拡大していく計画です。
更に今後は風力発電や燃料電池を使用した基地局も検討していくようです。

 

しばらくは実地での試験段階ではありますが、東日本大震災では何日ものあいだ基地局が停止し、携帯電話が繋がらないというケースも発生していただけに、実用化・導入拡大に向けて良い成果が得られることを、期待したいところです。

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